創作物において魔術や魔法といったテーマはオーソドックスなものとなっています。その中で、史実や民俗学に則ってなるたけ忠実に魔術を描いているものは非情に少ないと言えます。サブカルチャーなどではほとんど見られないと言っても過言ではありません。

 大元の文献が難解であること、作品にするには地味で演出しづらいことが多いためです。論文など漁るよりも創作で1から新しく作ったほうが容易であり演出もしやすい事が大きな理由の1つです。リアルな魔術というものは多様な思想が絡み合っているためか創作には不向きであると言えるでしょう。
 しかし実際の魔術とは一つの文化です。西洋東洋問わず何時の時代も人々を魅了してきた文化です。その素晴らしさをゲームをプレイする上で少しでも知っていただきたいと願い、このTRPGを作りました。

 

 当TRPGでは万人が魔術を認識できる世界が舞台です。勿論ゲームとして楽しんで頂くため、スキルはケレン味・戦闘に重きを置きをおいたものになっていますが、大半は文献から引用した儀式や哲学などを基に制作しています。

 プレイヤー(以降PL)はプレイヤーキャラクター(以降PC)を作成してもらいます。PCは魔術師となり、世界を縦横無尽に駆ることになります。

 人に仇なす魔物を退治する、異なる思想の者と対峙する、己が信じる思想の行き着く先には何があるか仲間と考える。歴史上で育まれてきた膨大な数の魔術を、存分に楽しんでいただきたいと思います。

 

 又、そのため文献を基にしたスキル制作を行っております。現在、基本ルールブックに収録されている魔術は以下のとおり。

 

 汎用、祓魔術、カバラ、死霊術、ブードゥー教、ゾロアスター教、道教・呪禁、ヒンドゥー教、密教、修験道、陰陽道、形意拳、神道・神楽、ソロモン王の鍵・ソロモンの小さな鍵、ルーン魔術、錬金術、魔女宗(ウィッチクラフト)、ドルイド教、ケイオスマジック、吸血鬼、亞人、邪視、機械人形(オートマトン)。計23種類。

 スキル数は300を超えており、そこから自身の思うままに選択していただく形になっております。